空間の追求と未来への挑戦
Concept.
Pursuit And Challenge
コンセプト
シンプルさこそが究極の洗練
Simplicity is the ultimate sophistication.
Leonardo da Vinci 1452 – 1519
この考えの基、世界一美しい空間を実現した。
435は誰にも模倣出来ない。
435は何処も模範しない。
タウンナンバー六本木 3-4-35 。
装飾を全て排除し徹底的なミニマリズムを追求した、唯一無二のギャラリーである。
435(フォーサーティーファイブ)は現代アートの新たな価値を提案する場として堀内章氏をイメージコンセプターに迎え2022年に設立しました。来賓者のアイデンティティを形成するのに役立ち、アート、教育、保全、持続可能性に関わる多様な活動にインスピレーションを与えています。また、アーティストへの献身と、芸術プロジェクトのサポートで高い評価を得ています。アートイノベーションの最前線に立ち続けることで、堀内氏の先見の明のある作品を世界中の聴衆と共有してまいりました。今世紀日本で最も影響力のある現代アーティストをキュレーションし、エステートを代表する国際的なアートギャラリーを目指しています。また全てのEXHIBITIONにはインタラクティブなセミナー、革新的なワークショップ、さまざまな年齢層や対象者向けに開発されたプログラムが伴います。これらは人間の創造性を刺激し、コミュニティのあらゆる分野で現代美術、自然、建築への情熱を育むことを希求します。
名前
NAMING
比類なき美しいギャラリーを創造する為には、美術品の絶対的な優位性を形成するために、極限までのミニマリズムを追求する必要があった。画廊がアーティストの挑戦やキャリア形成、作品への価値付けなどの妨げになってはならない、また作品が社会に与えるイメージそのものを決して損なわないことが最大の目的だと考えた。ネーミングに意味を持たないことが作品への本質的なリスペクトであり、名前を付けないことが先入観なく作品や空間と対峙できる唯一の方法と捉え、タウンナンバー435を抜擢した。また訪れる人々の日常生活にも密接し、親しみやすいこの文字列は、我々が考えるパートナーシップの表れでもある。
無装飾
UNADORNED
作品をより高次元で堪能してもらう為には全ての装飾品を排除し、究極のシンプルを追求する必要があった。道行く人々に明媚で視覚的な心地良さを投げかけ、独創性溢れる洗練された世界観を感じて欲しい、そんな背景から様々な工夫を凝らした。建築家が日夜研究を積み重ね、限られた土地の中から最大限に空間を広く見せる為に施した窓を全て塞いだ。利便性を重要視して設計されたコンセントも全て除外した。全ての柱よりも前に壁を出し、極限まで直線的な空間を目指した。バックヤードや収納、トイレまでをも全て壁裏に隠し、作品以外が存在することのできない無装飾な空間を創造することに徹底した。
素材
MATERIAL
ドイツの思想家ノヴァーリスは言った、素材は芸術の目的ではなく、素材を練り上げることが目的だと。435で採用されている資材や塗料などは全てオリジナルで製造、調合された無機のものを採用し、空間内はたった2種類の素材しか存在しない。耐久性は勿論のこと、必要な剛性、目に映る印象、手に触れるもの全てを包み込み、馴染むような仕様に研究を積み重ね辿り着いた。完璧な空間を再現することも、物質自体が持つ本質的なヴァイタリティを追求することも一切妥協を許さない私のドクトリンなのである。幾多の建築に関わってきた知見が高い品質を生み、作品本来が持つオーソリティーを最大限に引き出すことを実現した。
壁
WALL
ギャラリーとしての完成度は、作品と空間が完全に調和し、共鳴された包括的なアプローチによって精度を増していく。435は極限まで直線的な空間を再現する為に全ての柱よりも前に壁を出し、全高が必ず2420mmになるように設計されている。この妥協のない設計は、施工空間に美学を兼ねるという私自身の哲学を象徴しており、様々な作品に適応させることにも寄与している。また、従来のギャラリーではピクチャーレールからワイヤーでハンガーを吊るす方式を採用しているが、壁と作品の僅かな隙間や、完璧な平行感を保つことが困難な為、435にはこれも存在しない。作品以外は決して存在しない空間こそが美しさを大きく左右するのだ。
照明
LIGHTING
外観からも一目で美しい作品と認識させる、常に最善のステータスを保つメカニズムとして、435には作品を照らす以外の照明は存在しない。緻密に計算された角度からライティングされた作品たちは至高の状態で展示されている。また、歴史的な挑戦には揺るぎない一筋の光が不可欠であり、他と交わることを決して許すことのない競争心をスピリットに焼き付けている。作品を傷める事がないように、求められる光度の厳しい要件を満たすため、非常に困難で時間のかかる検証実験を重ねた。考えうるすべてのシーンをも蓄積、計算した結果、壮麗な視覚的快感を見るもの全てに提供することができるのだと考える。
看板
SIGN
ギャラリー内に2つしかないサインにも意味が持たせ、エントランスの足元に埋め込まれた435の文字列には真鍮を採用した。ブランニューな素材そのものの輝きは、未来あるこのギャラリーの足元を照らす光を表している。しかし、この文字はこれから訪れるであろう多くの来賓たちの一歩一歩によって経年変化を繰り返す。何年も何十年も朽ち果てることのなく変容し、唯一無二の光と重厚感を纏った瞬間、435は芸術的偉業を成し遂げたとも言えるだろう。来賓との信頼性、協調性を育み、そして今後も変わることのない価値観の共有を重ね続ける。ここに刻まれた435は未来の自分達に科した追求と挑戦への提起なのである。